カフェインと睡眠。量や時刻の影響と個人差
コーヒーやお茶を飲んだあと、寝つきにくい、眠りが浅いと感じる人がいます。カフェインには覚醒作用があり、睡眠に影響する場合がありますが、影響の出方は摂取量や時刻、体質、習慣などによって異なります。特定の時刻までに飲み終えれば誰でも問題ない、という一律のルールはありません。
カフェインの量と時刻には個人差がある
厚生労働省のe-ヘルスネットは、カフェインの代謝には個人差があると説明し、影響を受けやすい人には就寝の5〜6時間前から控えることを勧めています。この目安を、全員に当てはまる境界時刻と考える必要はありません。就寝時刻や飲んだ量、本人の感じ方などを合わせて考えましょう。
研究でも摂取量と時刻による違いが示されています。習慣的な就寝時刻の0・3・6時間前にカフェイン400mgを摂取した成人を調べた無作為化比較試験では、いずれの時刻でも睡眠への影響が報告されました。ただし、これは一度に400mgを摂取した場合の結果で、通常の飲料一杯や、すべての人の影響を示すものではありません。
2024年に公表された別の無作為化クロスオーバー試験では、健康な若年男性23人を対象に、100mgまたは400mgを就寝前の異なる時刻に一度摂取した影響を調べています。400mgでは睡眠への影響がみられましたが、この小規模な試験結果をほかの年齢・性別・摂取状況にそのまま当てはめることはできません。研究で使われた量や条件を、個人向けのカットオフ時刻に置き換えないようにしましょう。
飲み物や食品の表示を確認する
カフェインはコーヒーだけでなく、緑茶、紅茶、コーラ、エナジードリンク、チョコレートなどにも含まれることがあります。含有量は商品や量によって異なるため、気になる場合はパッケージや販売元の表示を確認してください。カフェインレスやデカフェの商品も、含有量の表示を商品ごとに確かめると選びやすくなります。
夕方以降の飲み物を替えたい場合は、カフェインを含まない飲料を選ぶ方法があります。特定のハーブティーなどが睡眠を改善すると考える必要はなく、飲みやすさや本人の好みで選びましょう。
自分に合うかを振り返る
飲んだ時刻や量と、寝つき、夜中の目覚め、翌日の眠気との関係が気になる場合は、負担にならない範囲で簡単に振り返る方法があります。カフェインの時刻を少し早める、量を減らすなど、取り入れやすい変更を試してもよいでしょう。記録や変更は必須ではなく、短期間の体感だけで原因を確定することもできません。
「飲んでも眠れる」と感じても、本人の体感だけですべての睡眠への影響が分かるとは限りません。一方で、眠りづらさを必ずカフェインのせいと決めつけることもできません。睡眠には生活時間や環境、心身の状態など複数の要因が関係します。
眠りの悩みが続くとき
カフェインを見直しても、不眠や日中の強い眠気が続いて生活に支障がある場合は、カフェインだけで対処せず医療機関に相談してください。持病や服薬との関係が気になる場合も、摂取量を大きく変える前に医師や薬剤師へ相談できます。
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