寝る前のアルコールはNG?晩酌と睡眠の正しい付き合い方
「仕事終わりのビールが生きがい」 「ワインを一杯飲んでから寝るのが習慣」
お酒は人生の楽しみの一つですが、睡眠にとっては「諸刃の剣」です。 寝付きは良くなるかもしれませんが、その代償として睡眠の質を大きく損なっている可能性があります。
アルコールが睡眠に与える悪影響
1. 睡眠後半の覚醒(リバウンド効果)
アルコールは脳の活動を抑制し、入眠を早めます。 しかし、体内でアルコールが分解されると、その反動で交感神経が刺激され、脳が覚醒状態になります。 その結果、夜中に何度も目が覚めたり、早朝に起きてしまったりします。
2. 利尿作用
アルコールは抗利尿ホルモンの働きを抑えるため、トイレが近くなります。 これで中途覚醒が増え、睡眠が分断されます。
3. いびき・無呼吸の悪化
喉の筋肉が緩むため、気道が狭くなり、いびきをかきやすくなります。 睡眠時無呼吸症候群のリスクも高まります。
正しい付き合い方
「絶対に飲むな」とは言いません。ルールを守れば、お酒ともうまく付き合えます。
1. 寝る3〜4時間前には飲み終える
アルコールの分解速度は、個人差はありますが「体重60kgの人で1時間に純アルコール5g程度」と言われます。 ビール中瓶1本(20g)なら、分解に4時間かかります。 寝る頃にはシラフに戻っているのが理想です。
2. 同量の水を飲む(和らぎ水)
お酒と同じ量の水を飲むことで、血中アルコール濃度の上昇を緩やかにし、脱水を防ぎます。
3. 休肝日を作る
肝臓を休めるだけでなく、「お酒なしでも眠れる」という自信をつけるためにも、週に2日は休肝日を作りましょう。
「寝酒」の代わりになるもの
寝酒が習慣になっている人は、アルコール自体よりも「飲むという行為(儀式)」でリラックスしている場合が多いです。
- ノンアルコールビール: 炭酸の喉越しで満足感が得られます。
- ハーブティー: 温かい飲み物でリラックス。
- 炭酸水: スッキリ感で気分転換。
「眠るために飲む」のではなく、「楽しむために飲む」。 目的を履き違えないようにしましょう。🌿